【Alice & Guy & Benihi】
ギィ「日本とEUが、ワインやチーズの関税についての協議を始めてるっす。順調にいけば、
   EU内で生産されたワインは、将来関税無しで日本に入ってきやす」


  『日欧EPA交渉 ワイン関税撤廃で調整 EU産、数年かけ』(毎日新聞 2017年05月17日付)

アリス「関税撤廃は既定路線で、あとはいつそれをするかの条件交渉って感じかしら。これで、
   日本でもフランスワインが安く飲める?」

ギィ「そう考えるのは安直っすよ。現在EPAを結んでいないEU産ワインにかかる関税は、輸入
   価格の15%または1リットルあたり125円のいずれか低い方っす。この程度の関税で
   価格が左右されるのは、AOP認証を受けてないテーブルワイン。そしてフランスは、
   この価格帯を主戦場にしてやせん」

紅緋「フランスのワインは高いですもんね。5000円台で100円ちょっと安くなったからって、
   お得感はあまりないなぁ」

ギィ「ええ、このレベルでライバルたるチリワインと競り合うのは、イタリアやスペインっす。両国
   とも千円未満のワインが得意っすね。もちろんサッシカイアやバローロのような額が段
   違いのワインもあるんすけど」

アリス「その価格帯の国にとってこそ、恩恵があると」
ギィ「今やコンビニを席巻する500円未満のワンコインワインは、ほぼ間違いなくチリワイン
   っす。欧州産は、関税分を抑えてまでは進出出来なかった。それが、日欧EPAでチリと
   対等に戦えるリングに上がれるようになるっす」

紅緋「欧連は、2019年での関税撤廃を求めてきてますね。あと2年。本朝は、TPPの発効
   から8年後まで先送りしたがってますが」

ギィ「イタリア・スペインにとっては、少しでも早く関税を取っ払ってほしいでやしょうからね。
   日本がカウンターで出してきてるカードは、酪農業への影響が大きいチーズの関税
   維持っす。ワインのためなら、チーズに手を付けずに行く可能性もあるっす」

アリス「ふむ、日本ワインへの影響はどうかしら?」
ギィ「多少の淘汰はあるでやしょうが、大抵のワイナリーはワンコインの価格帯を戦場にして
   やせん。それに観光客のご当地土産としての需要は侮れないっす。何より、しっかり
   したワイナリーは、関税に保護されるまでもない競争力を持ってやす」

アリス「甲州種にマスカット・ベ-リーA種。他に各国で作られてるワイン用品種もあり、と」
ギィ「まあ、関税が撤廃されても、賑やかになるのはワンコインの世界だけだと思うっすよ」
2017.06.17 Sat l 政治・経済 l COM(0) TB(0) l top ▲
【Alice & Guy & Benihi】
アリス「メイ首相が前倒しさせたGB下院総選挙の結果、与党保守党は議席増どころか議席を
   減らし、下院の過半数を割ったわ。誰が見ても負けでしょう、これ」

紅緋「でも、メイさんはまだ首相を続けるつもりのようですよ?」
アリス「ノーザン・アイルランドの地域政党・民主統一党と連立を組めば、過半数に届くからね。
   逆に野党第一党の労働党を核に、在野政党で連立を組んでも、過半数に届かない」

ギィ「でも、お膝元の保守党からも、公然と辞任要求がでてるっしょ。もうレームダックじゃないっ
   すか?」

アリス「選挙戦略を間違えたのが大きいわね。在宅高齢者介護費の自己負担分を引き上げた
   というのは、保守党全体の責任だけど、メイ首相はメディアでの他政党党首との討論を
   避け続けた。これが、信用出来ないというエリート層の不信を買ったのね。後はまあ、
   下層階級の負担増に対する単純な反発?」

ギィ「この先、首相官邸ダウニング街10番地はどう動くっすか? 本来の目論見は、選挙で勝って国民の
   信任を得てから欧連離脱交渉に強気で臨むという路線だったはずっすけど」

アリス「完全に首相の誤算ね。これでメイ首相は国内の突き上げを受け止めながら交渉しない
   といけなくなる。ブリュッセルとの交渉で譲歩する余地は大きく減ったわ」

紅緋「これから本番のブレグジット交渉で、イギリスが不利な条件をのまされる可能性が
   強まったってことですね。いくら支持率が高くても、選挙では何が起こるか分からない。
   まさに他山の石です。安倍総理が気の迷いを起こしませんように」
2017.06.10 Sat l 政治・経済 l COM(0) TB(0) l top ▲
【Alice & Guy & Benihi】
アリス「ロンドンでまたテロだわ。ロンドンブリッジをバンでひき逃げしたあと、車から降りてバラ
   マーケットで手当たり次第に切りつけて」

ギィ「なくなった方は、スコットランドヤードの発表では7人っすね」
紅緋「イギリスでは、先月もコンサートで自爆テロがあったばかりですよね?」
アリス「マンチェスターね。あれは十代の少女を含む22人が命を落とした。酷い事件よ。三月
   のウェストミンスター寺院の件を入れて、これでもう三件目。いい加減にしてほしいわ」

ギィ「去年まで大陸で荒れ狂ってたテロの嵐が、ドーバーを越えて英国に上陸したって感じ
   っすね。テロリストの目的は、社会をテロルの恐怖で包み込むことっすよ。過激主義の
   跳ねっ返りどもに、ジョンブルの意地を見せてやってくださいな」

アリス「もちろんよ。メイ首相は、もうこれ以上はあり得ないと啖呵を切ったわ。反社会的なテロ
   リストどもは、事が起こる前に予防拘束でも何でもやらなきゃ。MI5も総動員ね」

紅緋「でも問題は、これらの事件がまったく別個に起きてることですよね。まるで、“Stand
   Alone Complex”ですよ」

ギィ「過激主義の伏流を断つには、社会の改革を進めないといけないっすけど、まずは対処
   療法で時間稼ぎっすね。これ以上の事件がないよう祈ってるっすよ」

アリス「ありがと。GBにケンカ売ったこと、後悔させてやりましょう」
2017.06.04 Sun l 政治・経済 l COM(0) TB(0) l top ▲
【Alice & Guy & Benihi】
ギィ「フランス大統領選挙決選投票終了。勝者は事前の下馬評通り、エマニュエル・マクロン
   前経済相っす!」

アリス「FNのルペンじゃ、相手にならなかったわね」

  『エマニュエル・マクロン仏新大統領誕生へ、39歳の奇才政治家』(2017年05月08日付 AFP通信)

紅緋「でも今回、棄権又は無効票が有権者の三割出たんでしょう? それって、この前のアメ
   リカ大統領選挙と同じで、どちらがまだましかを選ぶ究極の選択だったんじゃあ?」

ギィ「それは否定出来ないっすね。片や手腕未知数の若造、片や極右の女。どちらに国の命運
   を預けるか、棄権した層も含めて皆悩んだと思うっすよ」

アリス「そういえば、ギィは投票したの? 在外投票制度はあるんでしょ?」
ギィ「在日本フランス大使館で受け付けてたっすねぇ。ただ、選挙権は、フランスは18からな
   もんで。自分、今度の誕生日でやっと18っすよ」

紅緋「国の行く先を選択し損ねましたね」
ギィ「まあ、しばらくはお手並み拝見っす。まずは5月に開かれるサミットでどう振る舞うか、
   見せてもらうっすよ」

アリス「ギィは投票できたらルペンに入れたの?」
ギィ「秘密投票! 選挙の五大公理っす! それより、ボルドーが大変っすよ」

  『仏ボルドー、霜でブドウ畑に被害 収穫量半減の恐れ=ワイン業界団体』(2017年05月08日付 ロイター通信)

ギィ「四月末の霜害で、ボルドーの葡萄が半分くらいやられたっす。アペラシオンごとの被害は
   この記事じゃ分からないっすけど、2017年ヴィンテージは将来希少になるかもしれ
   ないっすよ」

アリス「家族経営のシャトーだと大変そうね。でも、苦しい年こそ生産者が頑張らなくちゃ」
紅緋「天地人。気候、土壌、そして人の熱意。ワイン造りに必要なのはその三つだってギィさん
   に教えてもらいましたよ。きっとこの試練を乗り越えたワインは素晴らしいものになって
   いると思います」

ギィ「ん、そっすね。信じて待つしか無いっす。17年ヴィンテージが出る頃には、自分も20歳を
   過ぎてるっすから、自分でどんなものか確かめて見るっすよ」
2017.05.09 Tue l 政治・経済 l COM(0) TB(0) l top ▲
【Alice & Guy & Benihi】
アリス「4月29日で、Mr.トランプは就任から100日の節目を迎えたわ」

  『トランプ米大統領、就任100日の通知表 公約は果たせたか』(2017年05月01日付 ロイター通信)

ギィ「メキシコ国境に築くと宣言された壁は、まだ補正予算に盛り込まれてないっすね」
紅緋「でも、正式な予算を策定する時に盛り込むんじゃないですか? 今はまだ手を出す余裕
   がないだけでしょう?」

アリス「内政の停滞を外部に向けようとするのがどこの国でもあるパターンだけど、USAは
   オバマケアの撤廃に失敗して、内政面での目立った業績は最高裁判事に保守派を送り
   込んだくらいでしょ。税制改革も基本的には減税中心。減収になる分はどこからもって
   くるのか明言していないわ。まさかトリクルダウンを今更期待してるわけじゃないでしょう
   し、どうするのかしらね?」

ギィ「相続税の廃止とか、法人税率、個人最高税額の引き下げとか、やってることは持てる1%
   への優遇策じゃないっすか」

紅緋「不動産王トランプさんの、トランプさんによる、トランプさんのための減税……」
アリス「減税でなくなる税収の穴埋めじゃないかって言うのが、国境税ね。もちろんこれは
   米国第一主義アメリカ・ファーストとしての政策の色合いが強いものだけど」

ギィ「ええと、確かアメリカ国外の企業がアメリカに製品を輸出する時に、15%の税金をかける
   んでやしたか?」

アリス「そう。なんと言うか保護主義的よね。狙いはPRCらしいけど、日本もとばっちりを食う
   わ。ただ、特定の国を狙い撃ちにする関税はWTO違反だから、実現は不透明」

紅緋「外交はどうでしょうか? ロシア、中国、シリア、隣の半島の北の方、そして本朝……」
ギィ「シリアの空軍基地にトマホークを叩き込んで、ロシアとは極端に関係が悪化したっすね」
アリス「極東も今じゃすっかり世界の火薬庫だし。北の核開発はPRCでも止められそうもない
   し。軍事衝突もいつ起こるか」

ギィ「シリアの化学兵器の被害者を見て巡航ミサイルの投入を決定したっていう、感情で動く
   人間に、外交が務まるんでやしょうか?」

アリス「それなのよね。トランプの行動は読めない。何をきっかけに半島有事を引き起こすか
   分からないわ」

紅緋「就任100日になっても、まだそんな感じですかー」
アリス「国際的な話は、5月26、27日にあるイタリアのシチリア島タオルミーナ・サミットが
   要注意ね」

ギィ「どんな無茶を言って欧州を振り回すかには興味がありやすね。5月7日に決まるフランス
   大統領の外交デビューでもありやすが」

アリス「そこでルペンが出てくるかどうかは、確かに興味深い」
紅緋「まあ、サミットという国際的な場で、世界に対してどういう約束をするかですよね。それで
   少しは、トランプさんの世界観が見えてくる」
2017.05.01 Mon l 政治・経済 l COM(0) TB(0) l top ▲