【Alice & Guy & Benihi】
ギィ「フランス大統領選挙決選投票終了。勝者は事前の下馬評通り、エマニュエル・マクロン
   前経済相っす!」

アリス「FNのルペンじゃ、相手にならなかったわね」

  『エマニュエル・マクロン仏新大統領誕生へ、39歳の奇才政治家』(2017年05月08日付 AFP通信)

紅緋「でも今回、棄権又は無効票が有権者の三割出たんでしょう? それって、この前のアメ
   リカ大統領選挙と同じで、どちらがまだましかを選ぶ究極の選択だったんじゃあ?」

ギィ「それは否定出来ないっすね。片や手腕未知数の若造、片や極右の女。どちらに国の命運
   を預けるか、棄権した層も含めて皆悩んだと思うっすよ」

アリス「そういえば、ギィは投票したの? 在外投票制度はあるんでしょ?」
ギィ「在日本フランス大使館で受け付けてたっすねぇ。ただ、選挙権は、フランスは18からな
   もんで。自分、今度の誕生日でやっと18っすよ」

紅緋「国の行く先を選択し損ねましたね」
ギィ「まあ、しばらくはお手並み拝見っす。まずは5月に開かれるサミットでどう振る舞うか、
   見せてもらうっすよ」

アリス「ギィは投票できたらルペンに入れたの?」
ギィ「秘密投票! 選挙の五大公理っす! それより、ボルドーが大変っすよ」

  『仏ボルドー、霜でブドウ畑に被害 収穫量半減の恐れ=ワイン業界団体』(2017年05月08日付 ロイター通信)

ギィ「四月末の霜害で、ボルドーの葡萄が半分くらいやられたっす。アペラシオンごとの被害は
   この記事じゃ分からないっすけど、2017年ヴィンテージは将来希少になるかもしれ
   ないっすよ」

アリス「家族経営のシャトーだと大変そうね。でも、苦しい年こそ生産者が頑張らなくちゃ」
紅緋「天地人。気候、土壌、そして人の熱意。ワイン造りに必要なのはその三つだってギィさん
   に教えてもらいましたよ。きっとこの試練を乗り越えたワインは素晴らしいものになって
   いると思います」

ギィ「ん、そっすね。信じて待つしか無いっす。17年ヴィンテージが出る頃には、自分も20歳を
   過ぎてるっすから、自分でどんなものか確かめて見るっすよ」
2017.05.09 Tue l 政治・経済 l COM(0) TB(0) l top ▲
【Alice & Guy & Benihi】
アリス「4月29日で、Mr.トランプは就任から100日の節目を迎えたわ」

  『トランプ米大統領、就任100日の通知表 公約は果たせたか』(2017年05月01日付 ロイター通信)

ギィ「メキシコ国境に築くと宣言された壁は、まだ補正予算に盛り込まれてないっすね」
紅緋「でも、正式な予算を策定する時に盛り込むんじゃないですか? 今はまだ手を出す余裕
   がないだけでしょう?」

アリス「内政の停滞を外部に向けようとするのがどこの国でもあるパターンだけど、USAは
   オバマケアの撤廃に失敗して、内政面での目立った業績は最高裁判事に保守派を送り
   込んだくらいでしょ。税制改革も基本的には減税中心。減収になる分はどこからもって
   くるのか明言していないわ。まさかトリクルダウンを今更期待してるわけじゃないでしょう
   し、どうするのかしらね?」

ギィ「相続税の廃止とか、法人税率、個人最高税額の引き下げとか、やってることは持てる1%
   への優遇策じゃないっすか」

紅緋「不動産王トランプさんの、トランプさんによる、トランプさんのための減税……」
アリス「減税でなくなる税収の穴埋めじゃないかって言うのが、国境税ね。もちろんこれは
   米国第一主義アメリカ・ファーストとしての政策の色合いが強いものだけど」

ギィ「ええと、確かアメリカ国外の企業がアメリカに製品を輸出する時に、15%の税金をかける
   んでやしたか?」

アリス「そう。なんと言うか保護主義的よね。狙いはPRCらしいけど、日本もとばっちりを食う
   わ。ただ、特定の国を狙い撃ちにする関税はWTO違反だから、実現は不透明」

紅緋「外交はどうでしょうか? ロシア、中国、シリア、隣の半島の北の方、そして本朝……」
ギィ「シリアの空軍基地にトマホークを叩き込んで、ロシアとは極端に関係が悪化したっすね」
アリス「極東も今じゃすっかり世界の火薬庫だし。北の核開発はPRCでも止められそうもない
   し。軍事衝突もいつ起こるか」

ギィ「シリアの化学兵器の被害者を見て巡航ミサイルの投入を決定したっていう、感情で動く
   人間に、外交が務まるんでやしょうか?」

アリス「それなのよね。トランプの行動は読めない。何をきっかけに半島有事を引き起こすか
   分からないわ」

紅緋「就任100日になっても、まだそんな感じですかー」
アリス「国際的な話は、5月26、27日にあるイタリアのシチリア島タオルミーナ・サミットが
   要注意ね」

ギィ「どんな無茶を言って欧州を振り回すかには興味がありやすね。5月7日に決まるフランス
   大統領の外交デビューでもありやすが」

アリス「そこでルペンが出てくるかどうかは、確かに興味深い」
紅緋「まあ、サミットという国際的な場で、世界に対してどういう約束をするかですよね。それで
   少しは、トランプさんの世界観が見えてくる」
2017.05.01 Mon l 政治・経済 l COM(0) TB(0) l top ▲
【Alice & Guy & Benihi】
ギィ「フランス大統領選の第一回投票が4月23日に終了したっす。四候補混戦の中から抜け
   出したのは、中道無所属のマクロン前経済相と、いわゆる極右FNのルペン党首」

アリス「主流派と反動主義って感じね。オランド大統領もマクロン支持を訴えてるし」
紅緋「下馬評では圧倒的にマクロンさん優勢です」
ギィ「主流派の三人が票の奪い合いをしていた第一回投票では、誰が抜け出しても不思議じゃ
   なかったっすけど、主流派候補が一本化された今回は、もう疑いの余地なくマクロン
   勝利っしょ」

アリス「でも、20日にパリであったISILシンパの警官銃撃事件なんてものを考えると、反移民を
   訴えるFNの主張も一定の支持を集めると思うわ」

ギィ「ルペンは反欧連っすからね。英国に続きたい層の支持も集めそうっす」
アリス「そして移民の制限。今の世界から考えたら、魅力的な話よ?」
紅緋「それをやったら、難民が本当に行き場がなくなって、テロ思想に染まるじゃないですか」
アリス「理想を言えば、シリアを平和にして難民を送り返すべきなんだけど、アサド政権の裏
   にはロシアがいるし、難しいわね」

ギィ「米軍がシリアの空軍基地にトマホークぶち込んだせいで、対決の構図になっちゃいやした
   からね」

アリス「ともあれ、決選投票の結果を待ちましょう。何日投票だったかしら?」
ギィ「5月7日っす。日本では連休明けっすね」
アリス「マクロンが勝てばよし。さもなくば、ってところね」
2017.04.25 Tue l 政治・経済 l COM(0) TB(0) l top ▲
【Alice & Guy & Benihi】
アリス「メイ首相がいきなり下院の解散権を発動したわ。これからGBは選挙の季節に突入よ」
ギィ「今年はフランス、ドイツと選挙イヤーだって言うのに、そこにまた一つメニューが増えた
   っすね」

紅緋「ええと、下院があるってことは、上院もあるんですよね?」
アリス「上院なんて無いわよ。USAじゃあるまいし。下院と向かい合うのは貴族院。その多く
   は、我らが女王陛下Her Majestyに叙爵された一代貴族よ。20世紀末の議会改革で、世襲貴族は
   大幅に数が減って、代わりに優秀な人材を一代貴族として貴族院に迎え入れることに
   なったの。あとは法律家と聖職者が貴族院を構成する。聖職者以外は終身制で、解散
   も無し」

ギィ「今時貴族院なんて古くさくないっすか?」
アリス「そうでもないわよ。選挙の結果独裁者が生まれることだってある。プーチン帝やMr.
   トランプからドゥテルテまでね。そんなときに、政治の専門家として歯止めをかけるのが
   貴族院の役目」

紅緋「アリスさんがお国を語る時って、生き生きしてますねぇ……」
ギィ「紅緋ちゃんが日本のことを自慢する時そっくりっす」
紅緋「ええ!? 私、普通の女の子ですよ」
アリス「私だって、紅緋みたいな極右じゃないわよ」
紅緋「アリスさんまでっ!?」
アリス「話が逸れたわ。元に戻しましょう。メイ首相の狙いは一目瞭然。EU離脱交渉に臨むに
   当たって、『国民の信任』という威光が欲しい。世論調査では、与党・保守党の勝利が
   確実視されてるわ」

紅緋「でも、選挙って何があるか分からないのに」
アリス「だから、メイ首相にとっても今回の解散は賭けなのよ。国民という後ろ盾無しでブリュッ
   セルと話をするか、国民の信託を取り付けて強引に交渉するか。首相は後者を選んだ
   わけね」

ギィ「んー、スコットランドはどんな感じっすか? あそこ、欧連残留派が多かったっしょ?」
アリス「しばらく帰ってないからはっきりとは言えないけど、分離独立運動に火が付く可能性も
   ゼロじゃないと思う」

紅緋「イングランドとスコットランドの関係は複雑ですからねぇ。本朝のように全国六十六カ国を
   帝がしろしめすのとは、かなり違います」

ギィ「……紅緋ちゃんの頭の中は、律令時代で止まってるっすか?」
2017.04.19 Wed l 政治・経済 l COM(0) TB(0) l top ▲
【Alice & Guy & Benihi】
ギィ「この4月8日に、オスロでロシア国籍の少年17歳が爆発物をしかけたとして、当局に身柄
   を拘束されたらしいっす」


  『ノルウェー首都で爆発物 ロシア国籍の少年拘束』(2017年4月10日付 日本経済新聞)

アリス「記事では、国籍だけで出身地が書かれてないわね。サンクト・ペテルスブルクの地下鉄
   で自爆した男のように、中央アジア出身かもしれないし、行き場を失ったシリア難民かも
   しれない。この記事だけで事件の概要を語るのは無理があるわ」

紅緋「前回の記事をアップした後に、ストックホルムでもトラックで人混みに突っ込むテロがあり
   ましたね。主犯の男はウズベキスタン出身で、ISILダーイシュに共感していたとか」


  『容疑者、ISに共感=退去命令を無視-スウェーデン』(2017年4月10日付 時事通信)

ギィ「サンクト・ペテルスブルクの地下鉄自爆テロの実行犯は、同じ中央アジアのキルギス出身
   っす。今や中央アジアはテロ組織のリクルート会場になってるっすよ」


  『ロシアテロ、寿司バーで働いていた容疑者の被差別人生』(2017年4月5日付 ニューズウィーク)

紅緋「ここ数年、ヨーロッパではイスラーム過激主義に染まった人々によるテロが続いて
   います。15年にパリで。16年にブリュッセルで。そして今年3月には、ロンドンでテロが
   起きたばかり」

ギィ「それに呼応するように、各国で移民排撃を訴える極右勢力が伸張してきやした。フランス
   のFN、ドイツのAfD。欧連が掲げるコスモポリタン的な世界観とは対極にいるローカ
   リストたちっす」

アリス「忘れてならないのは、ノルウェーで2011年7月22日に起きた連続テロよ。77人を
   殺害した容疑者は、キリスト教原理主義の極右。『イスラムによる乗っ取りから西欧を
   守るため』という歪んだ使命感から犯行に出ているわ。北欧諸国の多文化寛容主義
   に対する跳ねっ返りだっている」

ギィ「そうした移民や難民の波が欧州に押し寄せた元を辿ると、一つは中央アジアからの経済
  的な流れがあり、もう一つの主流が内戦続くシリアからの避難民ということになるっすね」

アリス「そうね。チュニジア、エジプト、リビア、イエメンと波及した『アラブの春』の結末が、シリア
   で今も続く破滅的な内戦というのは、あまりに悲惨だわ。彼らはもう6年も戦い続けて
   いる」

紅緋「ロシアはイランとかと一緒にアサド政権支持で、空軍を動かして反政府武装勢力への
   空爆をしてますよね。でアサド政権は市民に対し化学兵器のサリンを使用した疑いが
   あって、その映像を見たトランプさんがシリア空軍基地へ50発あまりの巡航ミサイルを
   叩き込んだ。トランプさんは一回限りの介入だって言ってますけど、ここから米軍が
   シリア内戦に引きずり込まれる可能性はどうなんでしょうか?」

アリス「今のところはこれ以上の動きはないみたいだけど、あのトランプだから、思いつきで
   何を始めるか全然分からないというのが正直なところね……」

ギィ「ミサイル攻撃は、日本の隣の半島の北側とバックの中共への牽制だって見方もあるっす
  けど、そのためにロシアと決定的に対立してしまうのは、安上がりなのか高く付くのか?」

紅緋「ロシアと北方領土の引き渡し交渉をする日本にとっても、難しい情勢です」
アリス「まあ、オスロのロシア系少年から話がここ極東・日本まで及んでしまったわね。世界は
   もう、そんなに狭いのよ。テロリストがいつ日本に現れてもおかしくない」

ギィ「物騒な時代っすよ、本当に」
2017.04.11 Tue l 政治・経済 l COM(0) TB(0) l top ▲